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眼精疲労、IT眼症検診(VDT検診)

IT眼症検診(VDT検診)とは

急速な職場内のコンピュータ化や自宅でのインターネット閲覧あるいは携帯電話の使用などコンピュータ関連のコミュニケーション手段が必須な現在の社会事情から、これらの機器を使用することで眼を酷使することが多くなってきています。
歴史的にコンピュータが完成してから30‐40年の間にOA化が急速に進み、VDT(Visual Display Terminals)作業による眼疲労は産業問題だけではなく社会問題化してきました。
以前はVDT検診とは職場でコンピュータを長時間使用する勤務者に行われてきました。ますますのIT関連機器の長時間使用の増加に伴い、視覚負荷が原因と考えられるような眼精疲労や近視化を訴える患者が多く見られます。

眼科的異常の早期発見

眼疲労(eye strain)は疲れる、眼が重い、物がぼやけるなどの一般的な眼の訴えのみがあり、単なる眼の疲れをいう場合が多いのですが、病的な疲労とされる眼精疲労(asthenopia)とは区別して考えなければいけません。このような患者に疲労の原因となるような遠視、乱視、老視、斜視、不等像視などの眼科的異常が存在すれば、眼科医師は早期発見・治療をすることが大切と考えています。

備考

VDT作業の労働衛生管理の研究は1970年代にスウェーデンで始まりました。日本では1986年日本眼科医会VDT研究班が発足し、広範囲な調査および他覚的検査や基礎的研究が行われて、診断基準の設定や治療方法の確立・予防方法などの検討がなされて来ています。

参考文献

  • 日本眼科医会テクノストレス眼症研究班抄録ならびに業績集 日本の眼科
  • Ishikawa S: Examination of the near triad in VDU operations. Ergonomics 33: 787-798, 1990

IT眼症検診(VDT検診)検査項目

  • 視力(遠見・近見視力)
  • 屈折検査(近視、遠視あるいは乱視の検査)
  • 眼圧(緑内障などを発見できる可能性があります)
  • 眼位・眼球運動(目のずれがないか)
  • 調節測定:
    どのくらいピント合わせが可能なのかを検査します
  • 眼底検査(眼底写真を撮影します )
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